どうもゆるぱんです。
「オシャレな焼き物といえば?」
この問いに「笠間焼!」と答える器好きは多いでしょう。
一方で、「笠間焼?なにそれ?」という方が多いのもまた事実。
むしろメジャーかマイナーかでいうとまだまだマイナーかと思います。
笠間焼を愛するものとしては、もっと世間に認知されて欲しいと願っています。
てことで今回は笠間焼の紹介をいたします。
現地に買い出しに行くほどのファンが熱く語ります。
所持品を持ち出しながら説明しますので、きっとイメージしやすいと思います。
ぜひ最後までご覧ください!
- 笠間焼について知りたい
- 器初心者で何を買えばいいか迷っている
- 作例を見てみたい
笠間焼とは?
まず簡単に笠間焼の紹介をいたします。
より詳しく知りたい方は笠間焼協同組合HPをご覧ください。
関東で最も歴史をもつ焼き物
笠間焼は茨城県笠間市が産地の陶器のことです。
江戸時代から生産されており、関東では最も歴史のある焼き物だそうです。
源流は信楽焼。
ただ創始者の方が信楽焼きの陶工の指導を受けたからであって、見た目は全く違います。
益子焼とは兄弟関係
笠間市は水戸市の西に位置し、栃木県とも接しています。
近くには栃木県益子町があります。
ピンと来た方もいると思います。
益子町といえば「益子焼」の産地。
実は笠間焼と益子焼は兄弟関係。
益子焼は笠間焼の製法を受け継いでいます。
ただ、こちらも作風も見た目も全く異なるのが面白い所ですね。
移住者がもたらした文化の革新
関東で最も長い歴史を持つ笠間焼も存族の危機が訪れます。
戦後に金属などの新素材が現れたからです。
復興をかけた全国から作家を誘致する事業が笠間焼の転機となります。
移住者の作家と地元の作家の交流によって、それまでになかった斬新な作品が作られるようになります。
作品が話題を集め、笠間に再度活気をもたらします。
当時の精神が今にも引き継がれ、ユニークな作品が次々と生み出されています。
最大の魅力は"唯一無二の独創性"
"唯一無二の独創性"
笠間焼好きになった最大の理由です。
笠間焼は「特徴がないのが特徴」とよく言われますが、これはほんとにその通り。
面白味がないわけではなく、その逆で個性豊かで共通点がないというポジティブな意味です。
例えば、笠間焼の源流である信楽焼はどことなく似ています(写真①、②)。
信楽で取れる土の独特の風合いを出すことが特徴であり伝統だからですね。
では以下の写真のうち、どれが笠間焼きかわかりますか?
正解は全て笠間焼です。
色・素材・質感・風合い、どれも違うのにです。
つまり笠間焼には「○○でなければならない」という縛りがないんです。
好きに自由に作品を作ってOKなわけです。
これが笠間焼きのの独創性を生んでいるんですね。
独創性の裏にはドラマがある
作品の裏にあるドラマも見どころの一つです。
これを知れば味わい深さが一層増します。
「無」から生み出されるドラマ
「縛りがないから個性を発揮できる」
言うのは簡単ですが、これ結構難しいと思います。
「なんでも好きなものを作ってOK」と言われても、僕なら戸惑い固まってしまいます。
「柄はこんな感じで」とか「この土を使って」と何か条件があるほうが簡単に思います。
例えば「このデザインにこの土は合わないから違うのを使おう」、「この土の特徴に合った○○な雰囲気にしよう」みたいに、方向性を決めやすくなりますから。
反面、ドラマ性は損なわれます。
「無」から作品を生み出すには、全てを作者が考える必要があります。
そこに作者の知識・経験・感性・価値観が現れます。
これらは個人に付随する要素のため、一つとして同じものはありません。
「○○が好きだからこんな雰囲気にしている」とか「生まれ育った故郷をイメージしている」とか「あの時感じた感情を表現している」などなど。
そこにドラマがあります。
ドラマを知ったうえで作品を見返してください。
きっと違う見え方になると思いますよ
器初心者にオススメな理由
バラエティの豊富さ
器に興味あるけど、何から見ればいいかわからない。
そんな器初心者にも笠間焼はオススメです。
上述の通り、笠間焼は良い意味で統一感がありません。
- カラフルなもの
- 和洋折衷なもの
- 形に特徴があるもの
- 素材が変わっているもの
とにかくバラエティに富んでいるので、他の焼き物に比べてお気に入りが見つかりやすいと思いますよ。
興味が出たら、後述のゆるぱんの手持ち品の紹介、もしくはネットやSNSで笠間焼を調べてみてください。
リーズナブルなものが多い
初心者の大きなハードルがお値段。
オシャレな皿買うぞ!と意気込んでショップに行ったはいいものの、小皿1枚5,000円の値札を見て驚愕。
「まだ自分には早いな」と結局何も買わずに帰る。
完全にかつての自分です(笑)
笠間焼はだいぶリーズナブルな焼き物です。
モノにも、何と比較するかによっても変わるので、感覚値にはなりますが1~2割くらいは安いんじゃないかと。
理由はわかりませんが、自由な作風を求めて笠間に来た作家さんが多いので、その方々が知名度が上がるまで比較的安価な値付けをしているからかなぁ、なんて考えています。
ゆるぱんの笠間焼紹介
ここからゆるぱんが今時点で持っている笠間焼を紹介します。
まずは全員集合写真から。
じゃーん
現在保有する笠間焼の数は計6点です。
それぞれの紹介を次項からさせていただきます。
値段は記憶に頼っていますので、間違ってたらごめんなさい!
Kei condo プレート(21cm)&カップ
笠間の代表的な作家であるKei condoさん。
かつて滞在した南米ボリビアの大地をイメージした黄色がかった色彩が、渋くも鮮やかにも映ります。
この色と風合いが醸し出す情緒的な雰囲気が大好きなんです。
お皿は裏返してもオシャレ。
しかも全く別の表情をしているのがうれしいトコロ。
気分を変えたいときは裏返すだけでOKです
カップもデザインだけでなく、機能性もしっかり付与されています。
持ち手は一般成人の指が2本ちょうどよく収まります。
しっかり持てるので、落としたりするリスクも軽減されますよね。
続いて飲み口。
一般的なコーヒーカップは末広がりになっています。
一方このカップはすぼんでいます。
このすぼみによって香りが集中するのでコーヒーがより美味しく感じられます。
ほんと全然違うので、ホットコーヒーを飲むときはもうこのカップになってしまいました(笑)
稲吉 善光 山砂釉7寸浅鉢
初見で「なんだこの器は!?」と驚きました。
こんな質感と雰囲気の陶器は見たことない。
一見するとコンクリートのようにも見えます。
稲吉 善光さんの作品は土感に富んでいるのが特徴。
独特の質感の正体は、作品名にもある山砂釉です。
山砂を混ぜ合わせた釉薬が、岩のような力強さと自然のもたらす柔らかい風合いを醸し出しているんです。
雰囲気・質感に加え若干の深さがありますので、どんな食材にも、またちょっとした汁物どんな料理も受け入れてくれる万能皿です。
田代 倫章 7寸プレート
一見すると鉄にも似た質感と美しい漆黒に一目ぼれして購入しました。
鮮やかな食材ほど、漆黒との対比で美しく・美味しく見えるんですよね。
リムがあるので実用性も非常に高く、登場回数ではかなりの上位に食い込んできます。
陶房はせがわ パスタ皿&八角長方鉢
白マットの高級な質感が目を引く陶房はせがわさんの2作品。
真っ白といわけではなく、若干くすんでいるのが味があってまたいいんですよね。
陶房はせがわさんのすごいところは、これだけオシャレでありながら実用性が非常に高い所。
レンジ、オーブン、食洗器に対応しているので、普段使いに最適です。
1,000円程度と手に取りやすいお値段も嬉しい。
オンラインストアもあるので興味ある方は一度見てみてください。
まとめ
笠間焼の魅力を手持ちの器とともに紹介してきました。
繰り返しですが、笠間焼の独創性は唯一無二です。
色んな作品があるので器初心者との相性も抜群。
ぜひ一度笠間焼について調べてみてください。
もし買う場所がわからないのであれば、以下の記事を参考にしてください。
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